就任もしていないのに国連動議を潰したトランプ

さて、大統領に就任していないトランプが、国連決議に介入して潰した件、ですが、ちょっと触れておきます。
これについては、BBCの日本語版で、直訳ぽい記事があるので、西側メディアがどう伝えているかという意味で、参考になると思います。
トランプ氏抗議で国連イスラエル非難決議案の投票先送り
まとめると
  1. なぜかエジプトが、オバマの任期切れ間近になって、イスラエル非難決議を出してきた。これは、イスラエルのヨルダン川西岸への植民を、違法とするものだった。
  2. これまたなぜか、アメリカが今回は拒否権を行使せず、棄権し、決議を促すのではないかと見られていた。
  3. イスラエルは発狂し、ありとあらゆる外交手段を使ったらしいが、効果なく、ついにトランプに頼った。
  4. するとトランプは、エジプトの大統領に電話をし、「オレの任期中にやるから、今回は取り下げてくれ」と言った。
  5. なぜかこれに折れたエジプトは、動議を取り下げた。
  6. 今回の件は、いったい、なんだったの?

トランプが今やっていることは、「とにかくオバマのレガシー潰し」である

…まあ、普通に考えたら、「トランプ=オバマ以上の親以家である」というふうに、なりますね。
そうなのか、どうなのか、まだ、わからないんですが、文脈としては、エジプトの態度が変すぎる=トランプからの電話一本で、どうして取り下げるのか=もともと頼まれて出していただけだったからではないのか、という感じが、しますね。
「誰か」に頼まれた。
さらに、「アメリカが拒否権を発動せず、棄権するのではないか」ということが、どうして事前にわかっていたのか。
…これはまあ、発狂したイスラエルが、大騒ぎをして、噂をバラまいたから、そういう可能性が高いかもしれないけれど、「もともと、オバマ政権が、そういうことをするとかしたとかということに、注目してもらいたかったから」ではないのか。
だからまあ、オバマ政権の「レガシー作り」として、エジプトに頼んで出してもらっていたのではないかという線が、濃厚だと、私は思うんです。
そして、トランプは、どうして、ここまでして、決議を潰したのか。
それは、「これがオバマのレガシー作りの一環である」ということに、気がついたから。
当選後のトランプの行動というのは、すべて、「オバマへの嫌がらせ」「オバマにレガシーを作らせない」という目的で、徹底しています。
そのためなら、なりふり構わないという感じ。

オバマの悲願「大統領として記憶に残りたい」

オバマは、このままだと、「自分のレガシー」が、ゼロになりそうなんですね。
イラン合意も、トランプがやり直すと言っているし、オバマケアは、取り消すと言っているし、キューバの雪解けも、カストロ死去の際に、トランプが、「オバマ路線を引き継ぐとは限らんぞ」と脅しているし、なにもかも、ゼロに戻されそうなんです。
それでなくても、オバマというのは、何も達成していないし、この前紹介したように、国の借金は倍に増やしたと言って、保守層から憎まれている。
ノーベル賞をもらっていつつ、今年になってから、イラクの派兵を復活してしまった。
グアンタナモは、閉鎖すると言ってから、8年経ってもそのまま、あと1ヶ月ないのに、閉鎖ができるはずもありません。
銃規制も、やるやると言って、結局できないまま。
まあ、どう見ても「無能な大統領」ですよね。
だから…オバマが考えることは「なんかひとつでも、トランプに消されない自分の業績を残したい」ということじゃ、ないんでしょうか。
だから今回のことが通っていれば、オバマは「本当はイスラエルの言いなりにはなっていなかったリベラル大統領」ということで、名前が残るし、記憶にも残る。
実際には、そんなことはぜんぜんないんですが、最後だけでもそういうふうにしておくと、言いなりにはなっていなかったような印象になる。
…まあ、そういうことは、トランプにバレていた、トランプはなにしろ、今は、オバマ潰しに専念していますから、オバマの動きは、全部把握している。
レガシーは作らせないし、「いい大統領だった」なんて、絶対に言わせないと。
みすぼらしく去って行けと。そして、忘れられろと。
まあ、選挙中に、それだけの嫌がらせをされているので、目いっぱい仕返しはさせてもらうと、そういうつもりでしょう。

親プーチンと親イスラエルは、普通は両立はしない

本当は、親以なのか、どこまでそうなのか、まあ、大統領になってから、実際に「やること」を見てみるしかないと思います。
プーチンと接近をしつつ、どうやってイスラエルと「仲良くやる」のか、そこらへんは、非常に疑問ですよね。
普通ならば、そこで「疑問」が出るのが当たり前なんですが、なんか、あんまりそこを言っている人がいないというか。
親プーチンと、親イスラエルというのは、普通に考えたら、両立なんかするわけがないんです笑。
しかし、トランプは、「やる気」でいるらしい。では、どうやってやるのか。
…まあ、今回、ひとつイスラエルに「恩を売った」というわけですね。
「貸し」ができた。
このあとは、どうするのか。
プーチンとうまくやりつつ、イスラエルも怒らせない方法、そんな「魔法」みたいなものが、あるのだろうか。
ドナルド・トランプ
あとはまあ、F-35は要らん、エアフォースワンの新しいヤツも要らん、金のムダと言いつつ、核武装はもっとやりたいとか。
矛盾しているんですよね。だから、この人の場合には「実際にやること」の内容を、見ないと。

追記:さらなるどんでん返しが

結局、エジプトが取り下げても、マレーシアなどほかの国が出し直し、アメリカが棄権し、通ってしまったようです(イスラエルの入植非難決議案を採択 米国が拒否権行使せず 「状況は変わる」とトランプ氏)。
そうすると、この勝負は、オバマの勝ちですね。