シリアのクルド人が「トランプレストラン」を開店

さて…前にも紹介した、「イラクのクルド人自治区用のメディア」である、Kurdistan24誌なんですが、私も、なんの関係もないのに、どうしてそんなものを見ているんだろうかと、自分でも不思議になったりするんですけれども、まあこれは、成り行きで、トルコ関係を追いかけていたら、出てきたと。
そして、見ていると、なかなか面白いと。
そんなわけなんですが、今回、ちょっと驚くような記事を見つけました。
シリアのトランプ軽食店
'Trump Restaurant' in Syria's Kobani: Kurdish gratitude to US
位置関係:Kobani

Kobani

シリアの「コバニ」という地区らしいんですが、そこは、クルド人の居住区だそうです。
場所は、ほとんどトルコとの国境らへんですね。ギリギリですねえ。
ここは…トルコ軍と、なんかあったんじゃなかったかな。
トルコとクルド人関係は、最近、いろいろと、ややこしいんです。
ともかく、そこに住んでいるあるシリアのクルド人男性(Waleed Shekhiさん)が、なんと「トランプ」という名前の軽食店を開いたと言うんですね。
……。
その理由は…

驚異の親米度を誇るクルド人

“Keeping peace with the current situation in Syria and the US, I decided to name my restaurant after the new US president,” he said.

「シリアとアメリカの最近の平和を守るために、私は、私のレストランの名前を、新しいアメリカ大統領にすることにした」と彼は言った。

Regarding the purpose of the name “Trump” for his business, Shekhi said it was an opportunity to express “gratitude as a Kurd to the US for supporting them in the fight against [the Islamic State (IS)].”

この「トランプ」という店名の目的については、シェクヒは、「ISISとの戦いにおける、クルド人からアメリカへの感謝を表明するため」だという。
…前にも言いましたが、クルド人というのは、ものすごい親米なんです。
今でも、シリアのクルド兵は、アメリカの全面支援のもとで、何年も戦争(打倒アサドと対ISIS戦の両方)をやっているし、シリアのクルド兵というのは、女性もけっこういたりする。
そして、イラクのクルド人自治区は、今年は独立を目指すと言っていますが、ここも、打倒フセインのころから、超従米。
クルド人という人たちは、自分たちの国がないから、あちこちの国に分散して住むことになってしまったわけで、そういう意味では、ちょっとユダヤ人みたいな感じもするんですが、とにかく、とにかくアメリカの味方をすることで、生き延びてきた人たち…なんですよね。
だからというか…イスラエルとの関係も、いいみたいですね。
まあ…そうなると…イスラム教徒であっても、アラブ人全体から見れば、サウジと似ているというか、イスラム世界に送り込まれた「西側のスパイ」みたいな感じでは、ありますよね。
しかしまあ…今回のは、すごい。
「そこまでして、全力で、アメリカに媚びたい」とか。
不思議なものですねえ…もともとは、この人たちは、アメリカ人とは、民族的にも、宗教的にも文化的にも、関係がなかったはずなのに。
それが、数十年で、ここまで「家来化」してしまうとは。
…まあ、それを言ったら、日本人もそうなんですよね。
アメリカ人との付き合いなんか、黒船が来てからの話なのに、今では、日本の従米右翼というのは、変態ですから、「アメリカを父と思っている」とか。
意味不明である。
どういう関係があるのかって、血縁的にも、文化的にも、なんにもありませんよ。
さらに、「あっち」は、「仲間だ」なんて、ぜんぜん認めてくれていなくて、せいぜいが「手下」とか「パシリ」ですよ。
それが、こっちでは…「親しい」とか思い込んで。ああやだ。

ともかく、クルド人も、「アメリカへの媚び」については、日本人に負けず劣らずのようです。
…媚びているにしても、この人はもしかして、あんまりアメリカの事情がわかっていないというか、中東に軍事介入をしたい勢力は、トランプが大統領になると、都合が悪いと思って、全力でサゲているというところなんですけれど…。
このシェクヒさんという人は、シリアの内戦とISISで、大変苦労したそうなんですが、というのは2014年までは、コバニ地区は、ISISに占領されていたそうで、それを、YPG(トルコ政府がテロリスト認定をして交戦中である相手笑)と、その女性部隊のYPJが戦っていたんだそうです。
そして、2015年の1月に、自由シリア軍(FSA)と、ペシュメルガ(イラクのクルド兵)と、アメリカの空爆のおかげで、解放されたんだそうです。
はて、FSAというのは、最近、トルコ軍と一緒に、シリア北部のクルド兵拠点を攻撃していたような気がしたな…(過去記事:)。いったいどうなっているんだか…私には…。
というか、アメリカというのは、シリア以外の国でも、ドローンを使って、さんざんイスラム教徒の女子供を殺しているんですが…そういうのは、あんまり気にならないのだろうか…。

ともかくシェクヒさんは、解放後は、かなり厳しい仕事もしてきたそうなんですが(ハードな肉体労働のことかな)、今回、念願かなって、お店を持った…らしい。
そして、奥さんと一緒に、シリア料理の軽食を出す…らしいです。

シリア料理

シェクヒさんのお店の代表的な料理は、以下みたいなお料理らしい。
ファラフェル - Wikipedia
ファラフェル
シリア料理ファラフェル
これはたぶん、揚げ物ですね。
私は、中東系のお料理って、そんなに嫌いじゃないというか、あっちは、スパイスが独特なんですよね。
クミンとか、そういう、日本料理では絶対に使われないような、しょうゆとか味噌などからは、かけ離れた感じの調味料。
ああいうのがダメな人は、絶対にダメだから、食べないんですが、私は、最初から行けたんですね。どういうわけか。
一度だけですが、ギリシャ料理(ギリシャは厳密には中東ではないけれど)の店というのに、行ったことがあって、私はおいしくいただけたんですが、一緒にいた人たちは、ぜんぜん食べませんでした。
クミンなんかは、自分でも使いますし、ぜんぜん抵抗はありませんね。
まあ、だいたいですが、男性のほうが、食べ物には保守的なんです。
日本の男性というのは、しょうゆ、味噌、ケチャップ、マヨネーズ、ソース、日本風にアレンジされたカレー味、ラーメンの豚骨味、これ以外の調味料で味付けされたものというのは、基本的には、受け付けないんじゃないかと、思いますよねえ。
まあ…ガラパゴスというのは、とにかく外界から隔絶されているということですから、言葉だけではなくて、食のほうでも、当然ですが、そういうふうになってくるという、わけなんですよね。