中国は、必ず根に持つであろう

さて、日本語のメディアでも報道されているように、習近平が訪米している最中に、トランプがロシアとの戦争をおっぱじめるという、最悪の事態になってしまいました。
気の毒なのは、とにかく、シリアの普通の人たち。イラクもそうですが。
そして…中国政府も、怒り心頭であることは、間違いないのではないか、と思う。
中国人というのは、メンツ、そして、習近平というのは、中国人全体のトップです。
その人が、アメリカに行っているときに、ちょうどロシアに戦争をふっかけるというのは、中国側の合意なしで、「仲間にされた」ということに、なるわけですね。
そうやって、メンツを潰されたら、中国人は、忘れない。
…今回の件が、中国との打ち合わせ済みだったなんてことは、ないと思いますね。
中国が、ロシアとの関係がマズくなれば、西側の「分断統治」の術中にまんまとはまることになるのだから、バランスが必要で、ロシアとマズくなろうという考えは、中国側には、現段階で、あったとは思えない。
メディアの集中攻撃を受けて、すっかりまいってしまったトランプが、お飾りの大統領で4年間を過ごすことに同意して、ネオコンに降参して、その筋書きどおりにやりますと誓ったその最初が、これですからねえ。
最悪の事態です。
トランプが大統領になった直後には、3種類くらいの予測が出ていましたが、その中でも、最悪のパターンだと思う。
ネオコンのお飾りになって、オバマ以上に熱心に、戦争をやる、と。

フリンそしてバノンの排除

ともかく、その直前に、何が行われていたかということを記録しておくために、バノンの件を紹介しておきます。
bannon
バノンの前には、軍事アドバイザーのフリンの首を切らされたという事件があって、この段階で、トランプは、ネオコンに白旗を上げたと、見られています。
そして、今回のロシアとの戦争をやる直前に、トランプがやったことは、安全保障問題からの「バノン外し」だったんですね。
もちろん、ネオコンからの要求があったからでしょう。バノンを外せ、と。
ということは、バノンがいたら、今回の攻撃は、起こっていなかった可能性が高いし、その前にフリンの首を切っているから、フリンがいれば、やはり、起こっていなかったはずなんですね。
Steve Bannon Removed From US National Security Council - White House
(スティーブ・バノンが国家安全保障会議から除外される)
White House Chief Strategist Steve Bannon is no longer a permanent member of the National Security Council (NSC) Principals Committee because he is no longer needed now that former National Security Advisor Michael Flynn is not heading it, a senior White House official told reporters on Wednesday.

ホワイトハウスのチーフストラテジストのスティーブ・バノンは、もはや国家安全保障会議の固定メンバーではなくなった、なぜなら彼は、安全保障アドバイザーのマイケル・フリンが委員会を率いていない以上、必要とされなくなったからだと、ホワイトハウス高官は水曜日に述べた。

Earlier in the day, Bloomberg reported that Steve Bannon has been removed from his post at the US National Security Council.

この日速く、ブルームバーグは、スティーブ・バノンが安全保障会議からポストを外されたと報じた。

"Steve was put on the NSC [National Security Council] at the get-go as a check on [Michael] Flynn — when Flynn left… there was no need for Steve to stay on," an anonymous White House official said.

「スティーブは、政権発足当初は、安全保障会議のメンバーになっていたが、それは、フリンの任命によるものだった、フリンが去った以上は、スティーブが留まる理由はない」と、ホワイトハウスの匿名高官は述べた。

US President Donald Trump has reorganized the National Security Council (NSC) by removing Chief Strategist Steve Bannon from the body, according to a filing written by the White House on Wednesday.

ホワイトハウスの水曜のファイルによれば、アメリカ大統領のドナルド・トランプは、スティーブ・バノンを除外したうえで、安全保障会議を再構成した。

The National Security Presidential Memorandum published on Wednesday does not list Bannon's position, "Assistant to the President and Chief Strategist."

水曜に発表されたナショナルセキュリティプレジデンシャルメモランダムには、「大統領のチーフストラテジストアシスタント」としての、バノンの名前がなかった。

The move means Bannon will not automatically be invited to NSC meetings.

この動きは、バノンが、自動的に安全保障委員会に呼ばれることはないということを意味する。
その直後に、これ(今回のシリア攻撃)ですから、バノンがいたらできないとか、邪魔だったということが、見え見えですね。
もちろん、フリンが本命だったわけですが、フリンがいなくなっても、まだバノンがいて、それを排除することで、今回の戦争をすることが可能になった、と。
アサドが化学兵器を使ったという下準備のストーリーを流していましたから、その話が古くならないうちに、早くやりたくてたまらなかったんでしょう。

実は「勝ち組」だった

バノンという人は、いろいろ言われていますが、実は、ものすごいエリートだったんですね。
よれっとした雰囲気がウリなので、そういうふうには、あんまり見えないんですが。
Bannon, one of the key figures in the Trump administration, holds a master's degree in National Security Studies from Georgetown University and an MBA with honors from Harvard Business School. He worked as an investment banker at Goldman Sachs, as well as an executive producer in Hollywood.

トランプ政権の主要メンバーであるバノンは、ジョージタウン大学で、安全保障のマスターディグリーを取り、ハーバードビジネススクールでのMBAも取得している。
彼は、ゴールドマンサックスで働いていたが、ハリウッドプロデューサーとしても活躍していた。
もちろん、最近では、この人は、Breitbart誌のような、保守派サイトを運営して、トランプの選挙運動を牽引し、その貢献が認められて、昨年の夏からは、選対本部長に指名され、トランプの当選後は、そのままホワイトハウス入りをした、という人なわけです。
そして、リベラル陣営と、そことべったりのネオコンから、ものすごく嫌われていました。
さらに、マッケインみたいな、「ネオコンな共和党陣営」からも、嫌われていたんです。
まあ、「戦争をしたい人たち」からは、目の敵にされていた、というのが正確かも。

バノンは、今でもホワイトハウスには残っていますが、トランプの政治アドバイザーとして、です。
なにしろ、私が確信したのは、バノンを追い出した直後に、戦争をおっぱじめたわけだから、バノンがいたら、戦争ができないから、邪魔だったんだな、ということですね。
だから、バノンは、「ロシアとの戦争をしたくない派」だったはず。