中東問題については、中国側の報道を見ろ

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さて、私は、あちこちの英語ニュースを見ますけれど、中東関係については、やはり、「中国政府がやっているニュースサイト」が、最も信頼できると、思っているんですね。
どうしてかというと、中国は、中東関係においては、ほかと比べたら、かなり中立の立場だからです。
特に、誰かの味方をしなければならない理由は、ちょっとはあっても、そんなにはないというのと、表向きには「中東には完全中立」という立場なので、建前上は、誰の肩も持たないという前提だから、わりと公平な報道をするからです。
実際に、これまで見てきた中で、中東に関しては、環球時報の報道は、詳しさには欠けても、中立性には、わりと信頼がおけると、私は考えています。

そこで、まずは、今回の、「トランプが発狂してシリアをミサイル攻撃の件」について、中国側の報道がどうなっているかを、要点を抜き出しておきたいと思います。
Why would Syrian army use toxic gas in Idlib? - Global Times
  • 1月あたりの、タルシ・ガバード(米民主党の国会議員)のシリア訪問+アサドとの面会後、トランプ政権は、アサド政権に対し、雪解けムードだった。ガバードは、トランプと直接電話で話す気があるかと、アサドに訊ねたら、アサドはイエスと答え、自分の電話番号を教えていた。実際に電話をしたかどうかは、不明。そして、今回の攻撃の直前には、トランプが「アサドを倒すことは、もう、重要ではない」と述べていた。
  • しかし、なぜかその直後に、化学兵器疑惑が発生した。
  • シリア政府が、現段階で化学兵器を使うメリットは何もない。
  • シリア政府は、OPCW(化学兵器禁止機関)の介入を受け入れて、化学兵器を破棄していた。OPCWは、シリア政府は化学兵器を使用することが不可能だと言明していた。
  • 2週間前、シリア政府は、テロリストグループのアルヌスラが、北シリアで化学兵器を入手しているとの情報を、OPCWに伝えていた。
  • シリア政府は、今回の化学兵器使用疑惑を否定しているが、化学兵器を製造・貯蔵していたテロリストの倉庫を空爆したことは、認めている。場所は、Khan Sheikhounの東である。その倉庫からは、イラクに化学兵器が持ち込まれ、使用されていたという。
…ええと、そうしますと、どういうこと?
アサドのシリア政府軍は、アルヌスラの拠点にあった化学兵器工場兼倉庫を空爆したと。
そこには、化学兵器があったから、それが拡散したと見るのが妥当だと。
というのは、シリア政府は、ずっと前から(2013年の化学兵器使用疑惑のとき)、国際機関(OPCW)の査察を受け入れて、その管理下にあって、化学兵器を破棄し、使えない状態になっていたと。
そして、今回の「疑惑」の件は、トランプ政権が、アサドを倒さなくてもいいという意思表示をした直後だった、ということ。
…アメリカがアサドを倒さなくてもいいと言い出したら、戦争が終わってしまうかもしれない。
すると、困る人たちが、いる。
さらに、トランプは最近、フリンをクビにして、バノンを安全保障委員会から追い出し、ネオコンに降参したばかり。
で、アサドが化学兵器を使った疑惑ですか?
…あまりにも、タイミングよく、できすぎたシナリオではないのか…。
こういうのに騙される人って、いるのかな?

イスラエルの影

そういえば、イスラエルは、これまでも、「アルヌスラが困った時」には、すかさずシリアに直接攻撃をして、助けたりしているんですよね。
今回の現場は、シリアの西側だから、イスラエルには、比較的近いですよねえ。
kahn