ドゥテルテの「独立宣言」

大統領:フィリピンは独立した外交方針を追求する(Global Times誌より)

さて、ASEANから戻ったドゥテルテは、最近、爆弾テロがあったばかりの故郷のダバオ市に向かい、記者会見を開いたということです。
ドゥテルテ関係の事情がわからない人は、フィリピン関係の過去記事を読んでください。

ダバオで記者会見をするドゥテルテダバオで記者会見をするドゥテルテspeech
Philippine President Rodrigo Duterte stressed on Saturday that the Philippines will pursue an independent foreign policy "without any interference" from any country.

フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領は、土曜日に、フィリピンは、どんな国からも干渉をされない独立した外交方針を追求すると強調した。

"In our relations with the world, the Philippines will pursue an independent foreign policy," Duterte told a news conference in his hometown Davao City in the southern Philippines.

ドゥテルテは、故郷のダバオ市での記者会見において、「国際関係においては、フィリピンは、独立した外交方針を追求する」と述べた。

He added, "We will observe, and must insist, I repeat, I must insist, on the time-honored principles of sovereign equality, non-interference and the commitment to a peaceful settlement of disputes to best serve our people and protect the interests of our country."

「われわれは、伝統に則った独立国としての平等、不干渉と、最も国民に利益をもたらし、国益を守るための平和的手段による紛争解決を、注意深く見守り、これにこだわり、しつこいようだがこれにこだわっていく」

He said he thinks this was "the most telling words" that he uttered in the just concluded summit of leaders from the Association of Southeast Asian Nations (ASEAN) and ASEAN dialogue partners in Vientiane, Laos.

彼は、これが、彼がASEANで述べたことをすべてを言い表していると言った。

He said that it was not his intention to offend anybody in that meeting, adding he just wanted "to send message that we have every right to pursue an independent foreign policy without interference."

彼は、ASEANの会議で誰かをバカにするつもりはなく、「誰の干渉も受けない独立した外交方針を追求する権利があるのだというメッセージを伝えたかったのだ」と述べた。

"I hope they realized it by now," he said without elaborating, adding, "I do not have an obligation to please everybody or to please some person."

「彼らは、もう気がついただろう」
「すべての人に気に入られる義務などは、私にはない」
ちなみに、彼がASEANで言ったことについては、過去記事を参照。
「彼らはもう気がついた」の「彼ら」は、アメリカ政府。
「アメリカが」と言うと、ピーピーうるさいから、今回は、名指しを避けていますね。

これは、ドゥテルテの「独立宣言」ですね。
アメリカの支配からの独立。
これと同じことを、日本の首相が言えるような日は、来るんでしょうか。
これと似たことを、言った人がいましたが、それは何十年も前で、そしてそれは、政治家ではなくて作家で、そしてその人は、犯罪行為をして、自衛隊基地を占拠しないと、そういうことが言えなかったんです。
三島由紀夫は、独立宣言をしたんですが、誰も聞かなかったし、それが独立宣言だということがわかった人は、「アメリカ当局者以外には」ほとんどいなかったので、彼は、無念のまま、死を選ぶしかありませんでした。
そうですよ、アメリカ政府は、あれが「日本人の独立宣言だった」ということは、知っていましたが、それを言ったのが、「作家」だったから、無視したんですね。
だから、あれで終わったんです。
「反米勢力を叩き潰す必要がある」とまでは、思わなかった。
フィリピンの場合には、そうじゃない。
独立宣言をしたのは、選挙で選ばれた大統領です。
だから、「無視すればいい」というわけには、もう行かない。
どうするのかな。
暗殺は、まあ、やるとしても、事故死とか病死に見えるように、うまーくやらないと、フィリピンの地元民が、あとあと、長く、アメリカに恨みを抱きますね。

フィリピンの鳩山由紀夫は、「強化版」だった

まあ、ドゥテルテという人は、70歳で、年齢的には、政治家としては熟練なんです。
そして、そうなると、皮肉にも、肉体や気力のほうは、衰えて来るというのが、普通なんですが、ドゥテルテの場合には、それが伴っているんですね。
たまたま、というか。
疲れて体がもたなくなるとか、サゲられて精神的にめげるとか、そういうものとは、無縁な感じがします。
そして、「自分のしたいこと」のために、どこを手当てしておけばいいのか、よくわかっていて、マメにやっていますね。
今回の記者会見なんかが、そうですし、これまでも、そうですが、この人は、しょっちゅうしょっちゅう、国民の前にあらわれては、演説をしています。
国内の気持ちをひとつにして、立ち向かおう、国を立て直し、三流国から抜け出そう、そういうふうに、訴えているんですね。
露出を少なくして、神秘性を高めるとか、そういうのの反対。 国民との結びつきを深くして、近くすることで、「危ない綱渡り」を可能にしようとしている。
フィリピンの国民が、彼を支持している間は、彼を暗殺することはできないし、クーデターで倒すこともできない。
例えばですよ、うまーく暗殺したとして、彼の死後に、こんなビデオメッセージが用意してあったとしたら、どうでしょうか。
「このビデオが放送されるころには、私はこの世にはいない。
どんな形でも、私が死んだ場合には、それはアメリカの意向による暗殺である。
国民は、一丸となって、アメリカと戦え。
軍は、先頭に立って、米軍基地を追い出せ。
私の敵を取ってくれ。これが私の遺言だ、頼んだぞ」
こういうことをされたら、アメリカは、非常に困りますね。
マニラのアメリカ大使館などは、まっさきに、怒った国民の攻撃先になってしまう。
あのゲイの大使の運命なんか、どうなるかわからない。
そして、ドゥテルテが、こういうビデオを用意していないとは限らない。
というか、暗殺の危険性は、最初から、充分予想しているでしょう。
ドゥテルテ

フィリピン大統領ドゥテルテ「米特殊部隊は去れ」

ついに来ましたね。ドゥテルテは、フィリピンの米軍を追い出そうとしているんですが、手始めに、「特殊部隊」を名指ししました...