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イスラエルを含む30人の情報将校がロシアの砲撃で殺害される

アレッポに居たイスラエルを含む30人の情報将校がロシアの砲撃で殺害される(Alalam誌より)
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はい、大変なことが起きていますが、今のところ、欧米メディアは、黙殺中なんで、日本語のメディアでも、報道されない可能性が高い。
Alalam誌というのは、イランの国営新聞らしいんですが、これくらいしか、まともに報じている記事が見つからないんです。
ロシア側からの正式な広報は、まだ出ていないぽい。

アメリカの停戦義務違反

前にも書いた(過去記事:対ISIS連合軍がシリア軍を「誤爆」、シリアは「ISISの味方をしている」と非難)んですが、アメリカ率いる対ISIS連合軍の空爆が、「シリア政府軍を誤爆」して、最低でも60人以上、80人だか90人のシリア兵を殺し、100人以上を負傷させたと。
これについて、実は、アメリカ側が「謝罪した」(Global Times誌より)というふうに、ロシア政府側は発表しているんですが、それだって、アメリカと日本のメディアは、ぜんぜん報道していませんよね。
しかし今回、プーチンが実力行使に出たと。
報復。
アメリカは、謝罪しても、謝罪したことを隠しているし、アメリカが支援しているシリア反政府軍の民兵たちに、停戦をさせていないと。
なので、それらが、まだ、アサド政権打倒計画をやめない、だから、人道支援物資のトラックを攻撃して、破壊したりしていると。
それでしょうねえ。
プーチンは、アサド政権を支援して、ISISを倒すために、一緒に戦っていますし、さらにロシアは、この前、人道支援物資を運んでいたヘリを、「誰がやったかわからない地上からの狙撃」でもって、撃墜されています。
それは、一般的には、「ロシアが米英の秘密基地を誤爆した」ことへの報復だったと考えられていますが、もちろん、アメリカ側は認めていません。
だから、時系列で荒っぽくまとめると
  1. ロシアがシリアのどこかにあった米英の秘密基地を誤爆
  2. 米露間で、今後の空爆について事前に連絡をし合うという協定を結ぶ
  3. しかし、その直後、ロシアのヘリが撃墜され、5人の乗員がシリアのアレッポ近くのイドリブで全員死亡、攻撃者は不明だが米英の報復だった可能性が高く、プーチンがそう思っている可能性はさらに高い
  4. 米露がシリアでの空爆停止に合意
  5. 空爆を停止しているはずなのに、なぜか、アメリカ率いる対ISIS連合軍が、シリア政府軍を大規模に「誤爆」、シリア兵80名近くを殺害
  6. さらに最近、地上で人道支援物資を運んでいたトラックが砲撃(空爆ではなく地上からぽい)され、全壊
  7. プーチンのロシアが、海上の軍艦から砲撃を行い、アレッポ西部のDar Ezzaの対ISIS連合軍基地を攻撃、30人の情報将校を殺害(アメリカ、トルコ、サウジ、カタール、イギリス、イスラエル)
…今は、7まで来ているという段階です。
だから、「米+その他×露+アサド政府軍の戦争」になる可能性というのが、あるわけで、ものすごいことなんですが、こっちではぜんぜん報道されていないし、アメリカ人は、相変わらず、大統領選挙と、黒人デモのことしか考えていない。
なんてことだ。

プーチンは、全部知っていた

ざっと説明すれば、各国の情報将校(要するに、スパイじゃん)が集まっている基地というのが、アレッポの西に「あった」ということ、これがすべてというか、ここが「悪巧みをしている場所」であるということを、プーチンは知っていた。
プーチンは、「憶測」で動くようなバカな男ではないので、シリア政府軍への空爆が、「誤爆ではなく、狙い撃ちだった」ということの証拠も、掴んでいたんでしょう。
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シリア軍「誤爆」を指揮していたと思しき基地に、モサドがいた

今回ロシアが砲撃した基地というのが、以前にロシアが「誤爆」をしたのと同じ基地なのかどうかは、明らかにされていませんが、なんとなく、同じような気がするな。
プーチンは、知っていたけど、前回の「誤爆」は、「警告」のつもりだったんでしょう。
でも、まったく「反省」をしなかったから、ゲンコツで思い知らせるしかないと。
特に、ここにイスラエルの情報将校がいたということが、興味深いですね。
シリアのアサド政権を、なんとしてでも倒したいと思っているのは、もしかすると、イスラエルなんじゃないのか。
まあ、「企画」を練って、シナリオを書いてきたのは、CIAで、そこにモサドも関係がある、そういう構図なのではないでしょうか。

トルコの情報局員もいた?

あとから気がついたんですが、トルコの将校が「いた」というのが本当だったら、これはかなり、問題になりそうな感じですね。
トルコのエルドガンは、ロシアから、クーデターの情報をもらって、危機一髪で逃げ出して、命拾いをし、なので、プーチンには大感謝、クーデター鎮圧後には、まっさきにロシアに行って、プーチンにお礼を言っている。
なのに、シリア軍「誤爆」作戦を指揮したような、シリアの「対ISIS秘密基地」に、自分とこの情報局員を送っていたのか?
そうなると、これは、プーチンへの裏切りになるから、エルドガンは、「言い訳」に追われるか、またはですが、自分に事前の通告なく、部下を殺したということで、プーチンに反旗をひるがえすか、どっちかになる。

最近は、↓こんなにラブラブになっていた2人
ロシアのプーチンとトルコのエルドガンputin2
またはですが…見捨てたとか。
プーチンからの事前通告はあったけど、もうしょうがないから、見捨てたとか。
自分のとこだけ、直前に逃がしたりすれば、プーチンとグルになっていたということがバレバレだから、いろいろと支障がある。
まあ、どれが真相なのか、今のところは、わかりません。
ただし、プーチンとの仲直り後も、アメリカ+イスラエルに協力して、部下を送り込んでいたという可能性は、なくはない。
エルドガンは、転んでもタダでは起きないような、食えない男ですから、そういうことをしていてもおかしくはない。
ただ、プーチンとの関係については、「逆らう」という選択肢は、もう、なかったと思うんだけどなあ。
だったらまあ、プーチンは、知らなかったか、または、知っていても、昨年11月に自分とこの戦闘機を撃墜されて、部下を殺されているから、エルドガンの部下を殺しても、これで「あいこ」だと思っていたかもしれない。
確実なことは、まだわかりませんが、トルコがそこにいて、一緒に殺されているということは、これは、けっこう、大問題のはずなんですよね。

アメリカは、核保有国との全面戦争はしない

今後の流れはどうなるのかって、まあ、アメリカの外交方針というのは、「スタンダード」とか「定石」みたいなものが、あるんですよね。
アメリカ人って、わりと、へんなところで、律儀に「前例を守る」んです。
「核保有国とは、絶対に直接の戦争をしない」ということ。
だから、今回のことも、表向きには、自国民にはあんまり知らせたくないから、うやむやにして終わる可能性が高い。
そもそも、シリア軍への「誤爆」を「謝罪した」ということだって、自国内では、報道していないんですから。
ただし、また「報復」は、しますよね。
そこを、プーチンがどうするのか。
米露の直接全面戦争には、なりません。
が…「直接じゃないもっとひどい戦争」つまり「いつもの代理戦争」になる可能性がある。
そうなると、もう、「テロをやっているISIS 対 テロと戦うその他の国」という構図ではなくなる。
すでに、CIAとモサドの干渉によって、「その構図」は崩れてしまって、だからこういうことになっている。
報復の連鎖を、どうやって止めるのか。
CIAは、いったい、いつになったら、アサド政権を倒すという「一度ポシャった企画」を、諦めるのか。
だいたいの話が、しつこすぎるんですよね。CIAって。

どうでもいいちっこい話だが、これでも、プーチンの山口訪問は、実現するのか

しかしまあ、こうなると、アメリカの忠実な家来のくせに、プーチン愛に燃えている安倍普三は、どうするつもりなのか
プーチンの山口県訪問企画とかって、これでもまだ、実現すると、思いますか。12月とかに。

どうしてもアサド政権を倒したいのは、本当は誰のためなのか

さて、訳が分からないことになっていると言えば、シリア情勢で、特に、前に書いた「ロシアが海上からの砲撃でアレッポの秘密基地を攻撃し、30人の情報将校を殺した」とされている件です...