「クリントンのシリア政策だと第三次世界大戦になる」

トランプ「クリントンのシリア方針だと第三次世界大戦になる」(ロイターより)

donaldtrump
はい、前にも紹介したように(過去記事:緑の党ジル・スタイン「ヒラリー・クリントンに投票すれば、核戦争になる」)、これは、緑の党のジル・スタインと同じことを言っていますね。
この2人は、ライバル関係ということにはなるんですが、実際には、なんの共通点もないし、政治信条は、かなり違うとは思うんですが。
まったく別々の人たちから、同じ結論が出てくるということは、それが、「常識的な見方」だからではないのでしょうか。

クリントンの言う通りにしていたら、第三次世界大戦になる

Clinton has called for the establishment of a no-fly zone and “safe zones” on the ground to protect non-combatants. Some analysts fear that protecting those zones could bring the United States into direct conflict with Russian fighter jets.

クリントンは、非戦闘員の保護のために、(シリアにおける)飛行禁止区域と「安全ゾーン」の確立を提唱している。
あるアナリストたちは、これらのゾーンを守るということは、アメリカに、ロシアの戦闘機との直接対決をさせることになるのではないかと危惧している。

"What we should do is focus on ISIS. We should not be focusing on Syria," said Trump as he dined on fried eggs and sausage at his Trump National Doral golf resort. "You’re going to end up in World War Three over Syria if we listen to Hillary Clinton.

トランプナショナルドーラルゴルフリゾートで、目玉焼きとソーセージを食べながら、「われわれが集中するべきなのは、ISISだ。シリアにこだわるべきじゃない」とトランプは言う。
「ヒラリー・クリントンの言う通りにしていたら、シリアのために、第三次世界大戦になってしまう」

"You’re not fighting Syria any more, you’re fighting Syria, Russia and Iran, all right? Russia is a nuclear country, but a country where the nukes work as opposed to other countries that talk," he said.

「もうシリアとだけ戦争をしているんじゃないんだ、シリアとロシアとイランと戦っているんだよ、わかる?ロシアは核保有国だ、核兵器での脅しが効く相手じゃない」

Clinton's campaign dismissed the criticism, noting that both Republican and Democratic national security experts have denounced Trump as unfit to be commander-in-chief.

クリントンの選対は、共和党と民主党の防衛専門家が、トランプは総司令官には適していないとしていることを挙げ、この批判を退けた。

"Once again, he is parroting Putin's talking points and playing to Americans' fears, all while refusing to lay out any plans of his own for defeating ISIS or alleviating humanitarian suffering in Syria," Clinton spokesman Jesse Lehrich said in a statement.

「彼はまた、プーチンの代弁をしてアメリカ人の恐怖を煽っている、ISISを倒すため、またはシリアへの人道支援を楽にするための、彼自身の計画を提示することをずっと拒否していながら」とクリントンの広報官は述べた。

Trump said Assad is much stronger now than he was three years ago and said getting Assad to leave power was less important than defeating Islamic State.

トランプは、アサドは3年前よりも強くなっていると言い、アサド政権を倒すことは、ISISを倒すことほど重要じゃないと言った。

"Assad is secondary, to me, to ISIS," he said.

「私にとって、ISISが最優先、アサドは2番目」
そらまあ、普通のことですよね。
普通の常識のある人なら、トランプと同じ結論になるでしょう。
というかですよ、「よその国の飛行区域をどうするとか」、そんなことを、どうしてアメリカが、勝手に決めようとしているんでしょうかね。
シリアは、アメリカの領土の一部だったのか?
だからまあ、アメリカ人って、キチガイだなあと、いつも思うんですが、アサドを倒すとかいうのだって、彼がいいとか悪いとかいう前に、「そういうことをする権利があるのか?」というそもそもの議論が、置き去りですよ。
だから、ここでトランプが語っていることは、もちろん「彼の本音100%」というわけではないでしょうが、泥沼にはまったオバマ政権の「後継指導者」としては、現実的なシリア対策、より票を集めそうな、常識的な政策ということですね。
よせばいいのにシリアに首を突っ込んで、国民には「ISISと戦っている」と言いつつ、実はアサドを倒すことしか考えていなかったという、トホホなアメリカは、今後、どうしたらいいのか
オバマ路線を続けるとした場合には、ISISがどうなろうが、とにかくこのまま、「テロリストが混じっているシリア反政府軍」に、金と物資と戦力の供給を続け、彼らがアサドを倒すまで、絶対に引き上げないということになる。
つまり、「シリアへの軍事介入が終わるとき」というのは、シリアからISISを追い払ったときではなくて、「シリアにアメリカの傀儡政権を樹立したとき」ということに、なるんですよ。
いったい、いつになるの、それ。
というか、ロシア+シリア+イランを相手に、本当に、そんなことができるのか?
だから、トランプの意見は、まともなものだと思いますよ。
たぶん、こういう感じなら、大統領になったら、アサド政権を承認し、プーチンと話をつけて、シリアからはさっさと引き払う。
トランプは、国内の経済の立て直し、政府の腐敗と汚職の一掃に集中したいんですから、中東での戦争などを、続けたいわけがありません。
シリアやイラクにいるISISを叩くのは、ロシアやイランやアサドに任せたらいいんですよ。
だいたいの話が。
アメリカの国民としては、ISISがいなくなれば、それでいいんだから、そのあと誰がシリアを仕切ろうが、関係ないのに。
clinton&trump

今さら、どうやってプーチンと交渉するんだ

さらに、「これまで、さんざんプーチンの悪口を言ってきたクリントンが大統領になったら、いったいどうやってロシアと話をつけるんだ」としています。
On Russia, Trump again knocked Clinton's handling of U.S.-Russian relations while secretary of state and said her harsh criticism of Putin raised questions about "how she is going to go back and negotiate with this man who she has made to be so evil," if she wins the presidency.

ロシア問題では、トランプはクリントンが国務長官だったころのの米露関係の扱いについて、再度叩いた。
プーチンへの辛辣な批判について、「これだけプーチンに意地悪をしてきたのに、大統領になったからといって、いったいどうやってプーチンと交渉をするのか、疑問だ」とした。

フィリピンの離反についても、オバマ政権を責める

On the deterioration of ties with the Philippines, Trump aimed his criticism at Obama, saying the president "wants to focus on his golf game" rather than engage with world leaders.

フィリピンとの関係の悪化について、トランプはオバマのせいだとし、オバマは、世界のリーダーたちと付き合うよりも、「ゴルフにしか興味がない」と言った。

Since assuming office, Duterte has expressed open hostility toward the United States, rejecting criticism of his violent anti-drug clampdown, using an expletive to describe Obama and telling the United States not to treat his country "like a dog with a leash."

就任以来、ドゥテルテは、アメリカへの敵意をむき出しにし、麻薬戦争への批判を退け、オバマを罵り、フィリピンを「飼い犬のように扱うな」と言っている。

The Obama administration has expressed optimism that the two countries can remain firm allies.

オバマ政権は、フィリピンとの関係については、確固たる同盟国の立場を維持できるという楽観的な見方を表明している。
↓確かにねえ…
golfingobama
まだ楽観的だとか、どういう脳タリンなのかと思いますが、これはまあ、「殺しちゃえばいいから」という、そういうふうに簡単に考えていたときの話かもしれませんね。
もう、ドゥテルテの暗殺だけでは、ものごとは元には戻らない。
中国とのいろいろな約束もしてしまったし、米軍は2年以内に追い出すと言われているのに、まだ楽観的だとか、それは、いったい、どういうアホなのかと。

「オバマ路線」の外交方針を続けるなら、破滅

オバマ政権は、外交手腕がお粗末すぎたということは、本当に言えると思いますし、特に、アジアに対しては、ホワイトハウスには、素人しかいなかったと言われている。
「外交オンチのオバマが8年やった結果」が、中東はもっと滅茶苦茶、ロシアと中国は存在感を増す、フィリピンの離反ということなんですから、どう考えても、「オバマの外交」は、「アメリカにとっては0点に近かった」ということです。
だったら、普通は、オバマとは違うことをしないと、どうにもならないと思うんですがねえ。

党内の指導層が反トランプ

トランプは、共和党内が、自分への支持で一致してくれないことへの不満も述べており、ここが一致して自分を推してくれれば、選挙には勝てると言っています。
前にも紹介したように、父ブッシュがクリントン支持を打ち出すとか、共和党内でも、既得権層、支配層は、次々にクリントン支持に走っている。
芸能人は、もともとが、だいたい民主党ですが、選挙終盤になってからも、じゃんじゃんとあらわれては、クリントン支持を表明。
だから、トランプの支持層の「大部分」というのは、本当に、「金持ちじゃない普通の人」というふうに、なってきたんですね。
党とは関係なく、「金を持っているかどうか」ということで、どっちを支持するかということが決まっているみたい。
The interview comes two weeks before the Nov. 8 election, with Trump trailing badly in the polls. He repeated his assertion that the "media is rigging the polls" and said his supporters were upset with Republican Party leadership.

11月8日の投票日が2週間後に迫った時点で、世論調査では芳しくない結果が出ているトランプへのインタビューとなった。
彼は、「メディアが世論調査を操作している」と確信していると繰り返し、彼の支持者は、共和党の指導力(不足)に対して憤慨していると言った。

"The people are very angry with the leadership of this party, because this is an election that we will win 100 percent if we had support from the top. I think we’re going to win it anyway."

「人々は、共和党の指導力に対して怒っている、だってこれは、上層部が支持をしてくれさえすれば、われわれが100%勝てる選挙なのに。どっちにしても、われわれは勝つけど」

He said if he wins he would not consider putting Democrats in his cabinet but would work with them on legislation.

彼は、もしも勝ったら、民主党員を閣僚にする気はないと言ったが、議会での協力はするとした。
まあ、いくら「金を持ってる人たち」が、トランプを大統領にしたくないと思っても、彼の移民政策と、国境政策は、「そんなに金を持ってない人たち」にとっては、魅力的だろうと思いますよ。
移民と国境関係の政策を、クリントンの言うとおりにされたら、大打撃を受けるという人たちのほうが、圧倒的に数が多いわけですから。